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------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 軽量フライホイール、強化クラッチの取り付け ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 2015年5月 フライホイールとクラッチの交換方法に関しては、そこそこ説明してくれてる人がいるので割愛します。 ここでは、自分が苦労した点や知ってたら作業が捗るコツなんかを紹介します。 交換することになった経緯 2015年2月に、20年落ち、走行距離16万kmで購入。 ミッションの状態は、10段階で言ったら、2くらい。 1速2速は冷えてるとき走行状態では入らないので、まともに街乗りすらできない状態。 どうやら、ミッションは一度も交換やオーバーホールはしてなさそうだ。 ミッションをばらして、シンクロとベアリングを交換すればきっと直るが、経験が無いのと時間がかかりそうなので、 中古ミッションをヤフオクで2万4千円で購入。 8万km走行してる物だったけど、今のはその倍の距離なのできっと、これよりはいいはず。 2015年3月にミッション交換。 いや〜、カプチーノのミッション交換をなめてました。 いろいろ悩みながらの作業でトータル三日かかりました。 そのとき、最も悩んだ部分は、エンジンとミッションをつなぐボルトのうち、上側2ヵ所。 EA11Rだったら、上から作業できるっぽいんですが、EA21Rはムリです。それこそ周辺部品を全部外す勢いなら出来るみたいですが、 それはハッキリ言って効率悪過ぎるので、たどり着いたのが↓これです。 スーパーエクテンション(^^; 3段ロケット! ここまで伸ばせば、スターターの固定ボルトも含め、全て下から作業でき効率が良いです。 ちょっとした注意点としては、さすがにここまでエクステンションつなげると工具のねじり剛性が超低いので、固着気味の場合は緩めるのに かなりの勇気が必要、おーーー折れそう(><)という恐怖と戦いながら、緩めることになります(^^; できれば、極力太いエクステンションを選ぶことをお勧めします。 で、ミッションを交換して、エンジンに組み付けたときに気になったのは、レリーズフォークに遊びが無い・・・・・ 考えられることは、クラッチがかなり減っててダイヤフラムが飛び出てきてるせいか、レリーズベアリング外れか・・・・・ でも、そのまま組み上げて走ってみたら普通に走ったので、それから2か月間、気にすることなく乗り続けてました。 実はもう一個、気になってたのが、クラッチがやけに重い。以前の愛車アルトワークスHA21Sの強化クラッチよりもはるかに重い・・・・・ そんな状態で、購入してから3か月、G/Wで子供が学校がある日を狙って初めての遠出、道志〜山中湖〜箱根 一人ドライブに。 峠道は、気持ちよく走れて箱根を降り、帰りの小田原で急にミッションの入りが悪くなった。 気のせいかな? と思って乗り続けてたけど、あきらかに入りがどんどん悪くなっていき、相当強い力をかけないと入らない。 次の段階は、1速で発進するときクリープ現象・・・・・冗談じゃなくて、オートマみたいに進んじゃうことから見てもクラッチがおかしい。 床まで踏み込んでも、クラッチが切れない状態。 さすがに横浜まで帰る自信がなくなり、吉野家の駐車場にピットイン! 店長さんに車の調子が悪いので10分作業させてください! と一言断った上で、ジャッキアップしてクラッチワイヤーを調整した結果、まともに走るようになった。 これは何が原因なんだ? で帰ってからネットで調べると、割と多いのがワイヤー切れ 又は 切れる寸前 又は 伸びきってる。 で、ディーラーでクラッチワイヤーを注文したら結構値上がってて、消費税8%も入れると6千円弱。 ワイヤーを交換してみると、あれっ? 一本も切れてないし切れそうにもない・・・・・ 長さを比べても、全然、伸びてる感じが無い。 唯一、ペダル側の取り付け部が削れている。 左が中古だが、全く切れて無い。 長さを比べても、ほぼ同じ。伸びてない。 下側がかなり削れてました。 ↑これのせいかな? きっとそうだ! ということにして交換して、クラッチの切れを確認。うん切れる。けどもうちょっと調整しよう。 これは、あくまで私の好みですが、クラッチペダルが高い位置にあるのが嫌なんです。極力低くしたく最低でもブレーキよりは下げたい。 で、ペダル側の高さ調整と、ミッション側の遊び調整を繰り返してたら、なぜかクラッチが再び切れなくなってきた・・・・・ ペダルのせいかな? で、元の高さに戻して とか色々やってみたけど結局、全くクラッチが切れなくなり、再度ミッションを降ろすことに。 大変、前置きが長くなりましたが、どうせミッション降ろすなら、クラッチを強化に、フライホイールも軽量に! というのがきっかけです。 組み付け前に 軽量フライホイール、強化クラッチの重量 みなさん、フライホイールの重量は気にしてますが、クラッチは? だって、セットで回っているんだから、クラッチの重量も気になりませんか? でも、クラッチの重量って書いてないんですよね。 今まで、AW11(MR2)、NA6ロードスター、HA21Sアルトワークスで軽量フライホイールを組んでましたが、今回EA21R用で探してたら、 大きく分けて2種類あって、純正クラッチを使うタイプと、アルトワークスのクラッチとセットで使うタイプ。 私がヤフオクで買ったお店のだと、純正クラッチタイプは3.4kg、アルトワークスタイプは3.0kg、その差0.4kg。 違いは、カプチーノ純正クラッチは、カバーが小さい分、フライホイールが大きい。アルトワークスはその逆。 ↓左:アルトワークスタイプ 右:EA21R純正 ←カプ純正フライホイールは見るからに重そうでしょ? ←真横から見るとこんな感じ。 私が考えたのは、フライホイールの肉厚な鋳物が大きいよりも、クラッチカバーの薄いプレス品が大きい方が軽いはず! それが正しければ、アルトワークスタイプがトータルで軽いはず! という思い込みで、アルトワークスクラッチが必要な軽量フライホイールと、アルトワークス用強化クラッチを購入しました。 で、重量計測結果が以下となります。 ※体重計でのラフ計測のため0.1kg単位しか測れず合計と単品で差があります。 結果は、カプチーノのクラッチを使うタイプと、アルトワークスタイプとでは、差が無い。。。。。 部品毎に比べた場合、クラッチカバーは強化されてる分、重いかもしれない。でも外したクラッチディスクはかなり減ってたのに重いのはなぜ。。 等々、イコールコンディションでないので純粋な比較はできてませんが、大差無い! というのが結論です(^^; 金額 軽量フライホイールと強化クラッチ、周辺部品合わせて、これ以上は安くできない! と自信を持って言える部品選びを公開!(消費税、送料込み)
交換風景 参考です。私の場合、ウマが2個しかないので、コンクリブロックとセットで上げてます。 ちなみに、ミッションを取り出すには、もっと高く上げる必要があります。金属網の駐車場なので大きいベニヤ板を引いて作業してます。 リヤクランクオイルシール せっかくフライホイールを外したので、オイルシールも交換しました。 外し方なんですが、専用工具でこじるか穴をあけて木ネジ入れて抜くとか紹介してる人がいますが私は違う方法で。 小さいマイナスドライバーを、シリンダーブロックとシールの間に刺して、こじって、ちょっとづつ抜いていきます。根気が要ります(^^; シールの入れ方は、クランクシャフトにグリスを塗るだけで外側には何も塗らないほうが私は良いと思います。 なぜかと言うと、ある人のアドバイスで外側に液体ガスケットを塗ったのが運の尽き、滑って入り過ぎたりして安定しません。 それで私は、面一を目指してしたのに、一部入り過ぎちゃって、せっかくシール交換したのに逆に心配ですっきりしませんでした。 パイロットベアリング(ベアリング インプットシャフト) 写真無くてすみませんが、フライホイールに圧入するベアリングで、ミッションのシャフト先端をここで支えます。 最初、圧入するのにプラグレンチを当ててハンマーで叩きましたが、なかなか入りません。大きさがピッタリ合ってないとダメかも。 ということで、結局、古いベアリングを新品に押し当てて、ハンマーで叩いて圧入しました。 上の写真の通り、クランクシャフト側にはベアリングの逃げがありますので、ミッション側から面一まで圧入して問題ありません。 ちなみに私はモノタロウでNSK6000番台という汎用ベアリングの内径φ10を使いました。約300円と激安! 許容回転数はけた違いに高いので問題無いかな? と楽観視してチョイス。保障はできませんがきっと大丈夫(^^; クラッチディスク芯出し 私、今までベレット、MR2、ロードスター、アルトワークスでクラッチ交換した際、全て「目視」で芯出ししてました(^^; ところがカプチーノのセンタートンネルは超幅が狭く、ここに頭が入らないため、クランクシャフトの軸上に目線が合わせなれない。。。。。 初めて、芯出しツールを作りました。とは言っても、↓こんな物です。 中央左側は失敗作なので割愛、中央右側のφ10ドリルにビニールテープを巻いたのが最高傑作(^^; パイロットベアリング内径がφ10なので、φ10ドリルがピッタリ合うので、あとはクラッチディスクのスプラインに遊びが出ない量まで ビニールテープをドリルに巻いて完成! ↓こんな感じで組んでいきます。 ミッション取り付け いよいよエンジンに合体ですが、カプチーノはセンタートンネルとミッションの隙間がとにかく少ないので、一筋縄ではいきません。 コツがあるんでしょうが、二回目のミッション載せでも苦労しました。 芯出しはバッチリで、それが原因ではなく、そこまでミッションを持っていくのが大変。「でかくて重い知恵の輪」を車の下でやります。。 私の場合、ミッションの後端をジャッキで支えて、エンジン側の位置合わせを頑張りました。 ここで最大の注意点! ムリヤリボディに押し込んでいくとき、レリーズレバーがボディに当たって、気が付くとレリーズベアリングがフォークから外れてる・・・・・ なので、↓このくらいの状態で、エンジンとミッションの間にてを入れて、レリーズベアリングを入れ直してから合体します。 たぶん、前回組んだとき、ベアリングが外れたまま組んでしまったために、遊びが無かったのだと思ってます。 それが原因か判りませんが、今回ミッション降ろすとき、エンジンとミッション固定ボルトのうち、下側一か所はナット脱落、もう一個は緩んでました。 ここは気を付けて組みましょう。 ミッションオイル注入 車輌下側からポンプで注入が一般的かと思いますが、カプチーノはきっとこれが最も簡単かつ早く注入できると思います。 ↑100円ショップのじょうごにホースを刺してエンジンルームに置く。 ↑下から見るとこんな感じ。 重力で注入。1リットルを5分程度で注入できます。 試走 まだ、街乗りとちょっと高速走ったくらいですが最高! エンジンレスポンスは純正と全く違い、シフトアップ、シフトダウン共に絶対、こっちの方が乗りやすいです。 唯一ネガな点としては、4速だけ、これまで無かったビビリ音がします。おそらく共振点が変わったせいかと。 軽量フライホイールに関しては、悪く評価する人が結構見受けられて、最も多いのが「低速トルクがなくなる」。 ちょっと考えれば判ることですが、フライホイールとエンジンの出力は関係無いので、トルクは変わりません。 発進時にエンジンの回転を上げずにアイドリング回転のエネルギーだけで発進する「下手」なドライバーのコメントが「トルク不足」です。 あまり否定しても、私には何のメリットもないのでこれくらいにしておきますが、軽量フライホイール否定派は頭をもっと使ってください。 軽量フライホイールの他のメリットとして、ミッションの負担が減る と私は考えてます。 エンジン側がムリに回転を維持しようとせず、ミッション側の回転に譲歩するようになるので、シンクロにもクラッチにも優しいかと。 まあ、その分、エンジン側に急激な回転差が生じて、エンジンには厳しいのかもしれません。 私のような貧乏チューナーが楽しめるのは、軽量フライホイールを激安で販売してくれてるサイドウェ○さん達のおかげです。 まだロールケージを組んでないのでサーキットは走れませんので、全開インプレはまた追ってアップします。 改造の効果は極力、定量的に証明していくよう努力します。 HA21S, EA21RのTOPへ |